ゴールを目指せ!骨粗鬆症治療の今

お知らせ
骨折を起こさないクリニックを目指して
■ みんなで学ぶ骨粗鬆症
当クリニックでは昨年から年に1回、骨粗鬆症の院内研修会を開催しています。
日々進歩する骨粗鬆症治療。研修会の目的は、骨粗鬆症に対する知識を職員が共有し、骨折リエゾンサービスの意義について理解を深めることにあります。
昨年のテーマは「骨折リエゾンサービスとは何か?」でした(2025年5月14日開催)。骨折の連鎖を防ぐためには、手術を行う病院、リハビリテーションを行う病院、そしてクリニックのシームレスな連携が重要であるという認識を共有しました。

昨年の研修会スライドより
■ ゴールを目指せ!
現在、サッカー北中米ワールドカップの真っ最中。日本テレビ系で6月21日昼に放送された『日本 vs チュニジア』の平均世帯視聴率は関東で30.2%、関西で30.5%だったそうです。4発のゴールはどれも素晴らしかったですね。日本代表の活躍にサポーターは沸いています。
そこで、今年の骨粗鬆症院内研修会のメインテーマは「骨粗鬆症の目標指向型治療:Goal-directed treatment」としました。「ゴールを目指した骨粗鬆症治療」を実践しようというわけです。
6月24日に開催し、参加者は医師2名、看護師3名、薬剤師1名、診療放射線技師2名、理学療法スタッフ2名でした。

今年の院内研修会スライド
■ 『Goal-directed treatment』とは
糖尿病治療はHbA1c、関節リウマチはDAS28、痛風は尿酸値と言うように、治療には目指すべき指標が求められます。骨粗鬆症ではそれが骨密度というわけです。目標がなければ治療を続けるモチベーションも上がりませんよね。
骨粗鬆症のGoal-directed treatment は骨折を予防するために目標となる骨密度を設定し、個々の患者に対して最適な治療を提供するというコンセ プトに基づきます。*1, *2
もともと米国骨代謝学会と米国骨粗鬆症財団によるワーキンググループが提唱したものですが、『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2025年版』でもGoal-directed treatment に言及しています。日本でも、徐々にその考え方が浸透しつつあります。

今回の研修会では、骨密度の評価方法、骨粗鬆症治療の効果判定、骨密度改善の目標値、そして重症骨粗鬆症には “骨形成促進薬ファースト” が推奨されるようになったことを、職員共通の理解としました。
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昔、「骨を制する者、整形外科を制す」と教えてくれた先輩がいました。
整形外科医にとって骨は本当に面白く、骨粗鬆症は実に奥が深い。これからも、勉強が続きます。
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*1 Cummings S, Cosman F, Lewiecki E, et al. Goal-directed treatment for osteoporosis: a progress report from the ASBMR-NOF working group on goal-directed treatment for osteoporosis. J Bone Miner Res 2017; 32(1): 3–10.
*2 Cosman F, Lewiecki EM, Eastell R, et al. Goal-directed osteoporosis treatment: ASBMR/BHOF task force position statement 2024. J Bone Miner Res 2024 ; 39(10): 1393-1405.
